娘と、写真と、ロボット論。

※最初に書いておくと、このエントリは前半は僕の娘と写真や想い出の話。後半がロボットの話になります。

娘の写真と想い出

僕には一歳半になる娘がいます。

家の中でも外でも、てくてくと、ときにバタバタと走り回っています。

話す言葉はまだはっきりとしないし、「あー」「うー」と奇声も多いけれど、ようやく単語を覚えてきて、最近になって色を当てる精度がかなり高くなってきました。

僕はそんな娘との時間を、可能な限りで写真におさめてたりしています。

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伏見城を背景に、はにかむ娘。

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わがまま言っての、大粒の涙。

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娘と愛犬と、鴨川。

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アー写? なんかELTっぽいと家では話題に。

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上賀茂神社にて。「ちくしょう!転職だっ!」とでも言いたそう。

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今年の祇園祭。自宅で浴衣を着た瞬間の一枚。

まぁ、僕は写真は決して上手ではないのですが、もともと撮ることは好きな方でした。
ですが、娘が生まれてからというもの、もっと好きになっちゃいました。

ごくごく稀ですが、その一瞬一瞬を表している絵が撮れることがあって、写真を見返すたびにその想い出が鮮明に蘇ってくる感じ。その感じは、何とも言えません。

 

きっと、この子がこれから大きくなって、学校に入って、中学生に高校生。社会人になって結婚して・・・。さまざまなタイミングで娘と話すと思います。

ですが、この子がどんなに大きくなっても、親からしたら、子どもがあんなに小さかった頃が、まるで昨日のことであるかのように、鮮明にかつ永遠のように幾度も幾度も思い返されていくんでしょうね。すでに現在がそうなってきています。そして、今日、明日と、これから何十年とその想い出が積み重なっていく・・・。

これって、凄い体験ですよね。
こんな体験は、父親になるまで想像もできなかったことでした。

もしもこの感情を愛情と呼ぶのであれば、そのようにプログラミングされている人間ってのは、本当に凄い設計だなと感じています。

さて、ここから話は変わってロボット論です。

もしも娘がロボットだったら・・・?

僕の仕事は、ロボットと人間との体験を創ることなので、娘のふるまいを観察させてもらっています。とても勉強になります。
もしも、仮に娘がロボットだとしたら・・・、その感想は「実に良くできている」「開発工数どのくらいだろう?」「開発責任者はどういう経歴なんだろう?」「この手足の骨格制御どうなってるんだろう?」「目とか鼻とか肌とか、センサーはどこに外注してるんだろう?」「歩くとか走るとかどうやってその感じを習得しているんだろう?」「全身にあるセンサーを総動員してディープラーニングしてるんかな?マルチモーダルすげー。」などなど。

・・・あはは。将来、娘がこのブログを読んだら怒っちゃうかな?

なぜ愛らしく感じるのか?

でも、本当にすごい。この子、良くできてる。

要所要所、僕が「かわいい」「愛らしい」と思ってしまうのは、なぜなんだろう・・・?

 

喋り方が赤ちゃんらしいから?

歩き方や走り方がてくてくと安定してないから?

できないことに失敗を繰り返しつつ、何度も挑戦を続け、できるようになっていくから?

僕のことや妻のことを覚えていってるから?

いつも、くったくのない笑顔を見せてくれるから?

生まれたその日に会いに行ったとき、僕の指をギュッと握ってくれたから?

この子の存在が僕たち家族の絆を強めていってる、そう感じるから?

 

そもそも、僕が娘を大事に思うのはなんでなんだろう?

やっぱり自分と血がつながっているから?

では、もしも仮にこの子が別の子と取り違えで、血縁関係がないってわかったとしたらどう感じるんだろうか?

もしも、この子が人間じゃなくてロボットだとしても大事に感じるものなのか?

 

娘のふるまいに、ロボット創りのヒントがあるのかもしれないなぁと思いつつ、いや、もしかして自分が創り上げたいロボットというのは、こういう心温まる存在なのかもしれません。

それじゃ、もしも、娘と瓜二つの見た目と動きを備えたロボットがいたら、いくら払うんだろう・・・? 10万円? 20万円? 30万円? それとも100万円?

 

なーんてことを、ここ一年ほど、娘を見ては考えて、自問自答したりしています。

娘よ、生まれてきてくれて、本当にありがとね。
 ※あっ、この感謝は勉強だけの意味ではないですよ 

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